活動紹介

「海業振興モデル地区」南駿河湾漁協で活動のお話を聞く(9月30日)

焼津・浜通りの活性化に向けた取り組みを検討する際の参考事例として、水産庁による「海業振興モデル地区」に認定された牧之原市・地頭方漁港の取り組みについて南駿河湾漁協の皆様にお話を伺いました。
地頭方地域は、駿河湾と遠州灘を視野に入れた良い漁場を有しながら、漁業の担い手が減少しており、また防潮堤の改良工事によって地域内にあった市民プールが閉鎖されるなど賑わいの拠点を失うなどの課題を抱えている状況にありました。こうした状況の中で、水産庁が提示した「海業」振興の取り組みに注目し、申請してモデル地域に採択された経緯があるということでした。
お話ではこれまでの取り組みの経緯とともに、現在までの活動状況について伺いました。上述した課題を抱えている地頭方地域ではありますが、漁港で年に3回程度行うイベントではこれまでに多くの来場客が来られていること、「海業」振興に向けた取り組みを支える組織的体制が南駿河湾漁協の皆さんをベースとした体制から広がっていくタイミングにあることといったお話を伺いました。現在進行形で取り組まれている状況や、「海業」という新しい取り組みを進める上での課題についてのお話も伺うなど、貴重なお話を聞くことができました。
以上のお話を伺った後の質疑では、メンバー学生から情報発信への取り組み近隣の高校などとの連携の可能性に関する質問がなされ、これらについてのお話も伺いました。また、普段フィールドワークで取り組む焼津では水産物は加工品が多い中で、鮮魚を中心に扱われていることに地頭方地域の特徴があるのではないかという話も出ました。「海業」の取り組みについてお話を伺い、議論をするのは以前沼津・戸田地域の取り組みの調査以来2回目でありましたが、同じ「海業」振興モデル地区でも取り組もうとする内容や方向性が同じではなく、それぞれの特徴があることは興味深く考えました。今年焼津も水産庁による「海業の推進に取り組む地区」に採択されたということで、「海業」についてお話伺った2地域の取り組みはこうした焼津において示唆的ではないかという印象を受けました。
南駿河湾漁協に皆さまにおかれましては、興味深く貴重なお話を伺う機会をいただき、誠にありがとうございました。


写真1 南駿河湾漁協の前で


写真2 地頭方漁港での取り組みのお話を伺う


写真3 地頭方漁港にて